インフルエンザに感染しても症状が発熱しかない場合もあります。熱だけだと病院に行った方がいいのか迷うかもしれませんが、インフルエンザなら検査をして抗インフルエンザ薬やインフルエンザの時に使用できる解熱剤を処方してもらった方がいいので病院を受診しましょう。初めは症状が発熱だけだとしても後から違う症状がでてくる事もあるので安静にしていましょう。今回はインフルエンザの症状が熱だけの時の対処法などを調べてみました。
熱だけの症状の時
咳や鼻水などの症状がなく発熱だけの症状がある場合もインフルエンザの可能性はあります。周囲にインフルエンザに感染している人がいたり、関節痛や悪寒、寒気がしていたら可能性は高いでしょう。初めは熱の症状だけだった場合でも2~3日たってから咳や鼻水、腹痛や下痢などの症状がでる時もあります。
熱だけ症状でもインフルエンザの可能性がある時は病院で検査を受けた方がいいでしょう。数日後に他の症状がでてきたりそのまま放置しているうちに重症化してしまう事もあります。重症化を防ぐためには抗インフルエンザ薬の服用が効果的ですが、抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に飲まなければ効果は得られません。
抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスを殺したり消滅させるものではなく、ウイルスの増殖を抑えるものです。インフルエンザウイルスは増殖のスピードが爆発的に早く、発症から48~72時間後には増殖のピークを迎えるので、増殖のピーク後に抗インフルエンザ薬を服用しても効果はないとされています。
高熱の時の対処法
インフルエンザで熱がでるのは体内でウイルスと戦っているからですからむやみに解熱剤で下げるのはよくないとされています。悪寒や寒気がある場合にはまず体を温めましょう。布団をたくさんかけるのは重くて辛いので湯たんぽを入れるのがおすすめです。足元とお腹のあたりに1つずつ入れると早く体が温まって悪寒や寒気がなくなります。
悪寒や寒気がしなくなったら冷やしましょう。首の後ろや脇、足の付根など太い血管が通っている所を冷やすと効率的良く冷やす事ができます。保冷剤などをタオルに包んで冷やしましょう。額を冷やしても体温は下がりませんが頭痛がしている時に冷やすと頭痛がやわらぎます。
熱が下がってもまた上がってくる
インフルエンザの症状で二峰性発熱というものがあります。二峰性発熱とは一度下がった熱が再び上がる事で子供に多い症状ですが、大人でもなる事もあります。A型インフルエンザとB型インフルエンザではB型の方が起こる事が多くなっています。はっきりした原因は分かっていないようでインフルエンザウイルスの性質である・抗インフルエンザ薬で熱が下がっても再びウイルスが活性化したから・サイトカインの働きのせい、等と言われています。
インフルエンザに感染した時は解熱してもすぐに活動するのは控えていましょう。熱は下がってもウイルスはまだ体の中にいるので家で安静にしていた方がいいですね。
解熱剤の使用について
高熱が続くと体力が落ちて回復も遅れるので解熱剤を使いましょう。インフルエンザの時に使用できない解熱剤があるので注意して下さい。
・アセチルサリチル酸(アスピリン)
・ジクロフェナク
・メフェナム酸
これらが配合されている解熱剤はインフルエンザ脳症・脳炎・ライ症候群を誘発する事がわかっているのでインフルエンザに感染している時には使用しないで下さい。
インフルエンザの時に使用できる解熱剤はアセトアミノフェンで病院で処方されるカロナールはアセトアミノフェン100%です。市販薬でアセトアミノフェン100%のものもあります。
【第2類医薬品】タイレノールA(20錠)
小児用バファリン チュアブル (12錠)
子供には小児用バファリンチュアブルのようにアセトアミノフェンで水無しで飲めるものが便利だと思います
熱が高い場合は合併症に注意!
インフルエンザの合併症には次のものがあります。
肺炎
細菌が肺に入り込んだ事が原因で発症する細菌性肺炎とインフルエンザウイルスによる肺炎があります。主な症状は高熱、咳や痰が増える、胸が痛い、等です。肺炎のリスクが高い人は、5歳以下の子供、高齢者、心臓病や糖尿病などの持病がある人です。
インフルエンザを発症した事で免疫が下がっているので肺炎になりやすくなりますから、予防接種や抗インフルエンザ薬を服用するなどでインフルエンザを早く治す事が肺炎の発症を予防します。
インフルエンザ脳症・脳炎
インフルエンザ脳症・脳炎は6歳以下の子供の発症が多いですが大人が発症する場合もあります。脳炎はインフルエンザウイルスが脳内に入り込み炎症を引き起こします。脳症は脳内にウイルスは入っていなくて、インフルエンザウイルスの強い毒性が免疫異常を引き起こし過剰に反応して脳症を発症し、脳炎より脳症の方が重症になりやすいと言われています。
主な症状は、意識障害・異常行動・けいれん(長く続く)・麻痺、などがあります。
副鼻腔炎
鼻水の色が緑っぽい黄色になったり、発熱、頭痛、鼻づまり、鼻の回りが痛いなどの症状があります。鼻づまりがひどかったり痛みを感じる時は耳鼻咽喉科に行きましょう。
中耳炎
耳は「外耳」「中耳」「内耳」に分かれていて中耳の中にある耳管をいう鼻とつなっがている管にウイルスや細菌が侵入して起こります。子供は耳管が短いため大人よりなりやすいですが大人が発症することもあります。
主な症状は、耳の痛み・発熱・耳垂れなどです。小さな子供の場合は機嫌が悪く耳をよく触っている時は中耳炎になっているかもしれません。
高熱時は脱水症状になりやすい
熱が高い時には脱水症状を起こしやすいので水分補給に気を付けましょう。下痢や嘔吐がなければお茶・水・スポーツドリンクなどで充分なのでこまめに飲むようにします。スポーツドリンクは手作りすることもできます。
スポーツドリンクの作り方
材料
・水 500ml
・砂糖 大さじ4
・塩 少々
・レモン汁 大さじ1
材料をすべて混ぜたらできあがりです。砂糖をハチミツに変えてもおいしいですよ。レモン汁を入れると熱がでていて口が乾いている時にさっぱりして飲みやすくなります。市販のスポーツドリンクには人工甘味料が入っていたり、添加物が気になる方もいると思うので手作りしてみてはいかがですか。
まとめ
インフルエンザに感染しても熱しか症状がないと本当にインフルエンザなのか疑問に思ってしまいますよね。発熱の症状しかない人もいますが後から他の症状がでてくる場合が多いのでしっかり安静にしていて下さいね。
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